『より少ない生き方』をやっと読みました
最近は、ミニマリストであると明言するブロガーやYouTuberを様々なところで見かけると思います。
まだまだ世の中では少数派でしょうけども、「ミニマリズム」「ミニマリスト」という言葉を全く見聞きしたことがないという人は、様々な本が出ている日本やアメリカでは少ないかもしれません。
多くのミニマリストがそのきっかけにしたであろう本が『より少ない生き方』です。
2016年の本で、「消費社会について知り物欲を抑える」「使わない生活にチャレンジする」「捨てにくいモノと向き合う」「寄付など人のためにお金を使う」「減らすことで時間とお金とエネルギーが節約できる」など、たいていのミニマリズム本にある内容は含まれています。
著者をはじめとして様々な人のエピソードと共に、「より少ない生き方」を実現するための具体的な行動の手順が書かれています。
ミニマリストであると名乗っている人、目指して活動している人や、目指しているという人がここを見ていたら、ぜひ思い出してほしいことがあります。
あなたはなぜミニマリストになろうとしているのですか? ということです。
本の中では、著者をはじめとして、様々な人がミニマリズムに目覚めたときのエピソードが紹介されています。
例えば、著者の場合は、ガレージの片付けが忙しい中で近所の人が言った一言「こんなにものはいらない」と、そのあとで一人で遊んでいる(父親と遊びたいであろう様子の)息子とガラクタの山を見てイメージが心に突き刺さったとき。
他にも、旅行などに誘われてもいつも断っていたある夫婦の場合は、アマゾンの注文履歴と合計金額の大きさにおどろいたときです。
一つ一つは大した金額ではないし、そもそも軽い気持ちで注文して、中には注文したことを忘れるものもあった模様です。その大したことのないものの合計金額は旅行代金よりもはるかに大きかったのです。
男性も女性も、子供も、夫婦も、家族の例もあります。人によっては他人(一般人)のエピソードなんかどうでもいいと思うかもしれません。私も、アマゾンのレビューを見たときに、「固有名詞が多すぎて訳が分からない」「冗長」「くどい」「著者が牧師だからなのか説教臭い」とかいろいろ書かれていて多少悩みました。
しかし、目的がそれぞれ違う個々のエピソードのなかに、共感できるものが一つでもあれば、自分がミニマリストを目指すときのとっかかりにしやすいのではないかと思います。
また、ミニマリストでない・なるつもりもない人にとっては、ミニマリストを目指す人がどんなことを考え、どんな理由でミニマリズムを選ぶのかを知り、理解する足掛かりになるのではないかと思います。
気になったエピソードや人がいたなら、最後に載っている参考文献やサイトを見てみるといいかもしれません。
人によって好みや読みやすい・読みにくい文体があると思いますし、試し読みで出だしを数ページ読んでみてください。
お勧めする人
- ミニマリストになりたいけど、どうしてなりたいのか分からない人
- ミニマリズムやミニマリストに興味があるけど自分がそうなりたいかどうかは分からない人
- ミニマリスト・ミニマリズムの本をとにかく読みたい人
- 後発の、この本を読んでミニマリストを始めた人の本などから興味を持った人
- 何か話題の本を読んでおきたい人
- 部屋が片付いてるのにどうにも落ち着かない人(6章以降を読もう)
- 気晴らしに買い物をしても気が晴れない人
- ミニマリストって何?所持品とか物がめちゃくちゃ少ない人でしょ?と思っている人
お勧めしない人
- 試し読みをしてみて文体が合わなかった人
- 宗教の要素が嫌いな人(執着しない生き方の例などで何度かキリストの説話が出てきます)
- 既に自分のミニマリズムが完成していて数年以上維持できていて、迷いがない人(そんなあなたにはもう必要ないです。)
- モノの分け方とか仕舞い方などの細かめな片付け指南が欲しい人(そこまで細かいことは載ってないです)
- 日本人のミニマリストの暮らしが知りたい人(エピソード中に日本人いません)
文体や固有名詞がだめそうでも、本の紹介や要約の動画があります。
どちらかというとすぐに片づけ作業をしたい人にはそちらがお勧めです。流しながらというのは難しそうです。
ミニマリストにならなくても、本や動画を見て、少しでも「こうしてみよう」と思えるものがありますように。