噂の『ストレス解消法100』、元ソースと見比べながら (2)
引き続き、アメリカカウンセリング学会推奨のストレス解消法について見ていきます。
今日は二つ目の分類に入ります。
認知的対策(違った捉え方をしてみよう)
cognitiveは認識の、認知的なという意味です。例えばCognitive psychologyで認知心理学などです。
この分類の13から21までは認知を変えることを集めてあるようです。これまでと違った考え方や捉え方を試してみよう、といった感じでしょうか。
13,問題の捉え方を変える Reframe the problem
reframeが捉え方を変えるという意味です。いきなりは難しくても例えば、
・相手から見たらどうか考える
・○○な考え方で解釈したらどうか
・現時点/過去/未来の自分から見たらどうか
のような、違う視点から問題を見直すというのなら思いつくのではないでしょうか。
表のような、「この困難が俺を成長させてくれる」みたいなのはすぐには思えないかもしれないですし、全部その解釈で行くのは人によっては「耐えられない自分が悪い」という自爆コマンドになるので自分の心の耐久値と要相談です。
メリット:内容にもよるけど効果が大きい。
デメリット:どうとらえていいか分からない人もいるかも。
お勧めな人:自分の改善点を知りたい人、違うとらえ方を知りたい人
お勧めしない人:ネガティブ過ぎて必要以上に全部自分が悪いと思い込んじゃう人
14,前向きな考え方を選ぶ Choose positive thoughts
また怒られたらどうしよう......と考えるより、昨日教えてもらったから今日は同じ失敗はしないぞ!と思った方がやる気が出ます。振られるかもしれないと思うと告白する気がなくなりますが、付き合ってくれるかも!と思えば勇気が出ます。
前向きな解釈をするっていうのは単純ですが結構忘れがちですよね。個人的には、今までの人生の大半が「やめとこ……」だったために色々つかみ損ねた→行動してそれ以上に変わったり掴んだりしているところです。
メリット:行動する勇気が出る
デメリット:勇気と無謀は紙一重
お勧めする人:リスクを受けるだけの余裕や事前の準備がきちんとあるのに実行しないでやめてしまう人。やらないほうを選択しがちな人
お勧めしない人:無謀な人(準備や備えがないのに大きなリスクを選んじゃう人)
15,ポジティブな言葉を考える Meditate on positive words
meditateは熟考するという意味です。
ポジティブな言葉について思いを巡らしましょう。といった感じでしょうか。
メリット:前向きになれる。
デメリット: たぶん、ない。
お勧めする人:14番の無謀な人以外すべて
お勧めしない人:なし
16、アファーメション(原文ママ) Practice positive affirmations
アファーメションて何?と思いました。検索したらアファーメーションもしくはアファメーションという言葉が出てきました。
英単語の意味的には宣言という意味で、スピリチュアルや成功哲学などで出てくる、肯定的な言葉を口に出したり、自分を肯定するような内容を宣言することのようです。
メリット:脳に内容をすり込んで意識を変えられる
デメリット:知らない人からすると宗教か何かに見える
お勧めする人:前向きな考え方をするのが苦手な人
お勧めしない人:むしろ内容を刷り込む側に立ちたい人
個人的感想:小さい頃に見た、夕方のニュースなどで流れていた、今でいう意識高い系的な会社の朝礼を思い出しました。今はビジネス書などで言葉を声に出すとか見かけますから怖いものではなくなりましたが、当時はなんか怖い宗教だと思っていました。
17,自分の考えに責任を持つ Take responsibility for your thoughts
人のせいにしない、ですね。『原因自分論』と呼ばれるものでしょうか。
単に自分のせいにするというだけではありません。
例えば、上司に注意されたとします。
相手のせいにする→「あのクソ上司ウザイなーそんなの関係ないじゃん」
自分のせいにする→「やっぱり私出来が悪くて迷惑がかかっちゃったんだ……」
原因自分論→「ああ言ってたということはあそこが悪かったんだ。それなら、次はこう改善しようっと」
くらいの違いはあると思います。なお、そうやって見つめ直したうえで理不尽だったり相手の過失だったり耐えられそうになければ次の手を考えればいいという目安になると思います。
メリット:人のせいにしなくなる
デメリット:間違えると自分を追い詰める
お勧めする人:ほぼすべて
お勧めしない人:分からない。
18,現実的な期待をする Have realistic expectations
expectationが予想、予期、期待です。過度な期待をするということは、現実とギャップがありそのせいで不安を生みます。
生活費がいくらなのか把握してない状態や何でも欲しがる状態では月収1000万円でも不安で仕方がなくなるようなものです。逆に、兄弟がいっぱいの世帯で実家暮らしでじぶんの年金保険料と携帯料金しかはらってなーい!だと3万円あればハッピーな人もいるかも。(頼りがいのあるお兄ちゃんをください。)
理想が大きすぎることや現実を把握していない弊害は、お金の問題以外でも発生すると思います。
メリット:お金の不安がグーンと減る。逆に安心を求めるのが難しいし。
デメリット:たぶんない
お勧めする人:ほぼすべて
お勧めしない人:「(過度に)安心したい」人(納得できない人)
個人的感想:生活費の把握は不安を減らす第一歩だ(実体験中)
19、欲求を具現化する Visualize the outcome you desire
visualizeが思い浮かべる・心に描く、視覚化する・目に見えるようにするという意味です。outcomeは結果・成果という意味です。つまり、欲望を思い描くだけでなく自分の外に視覚化するという項目名になります。
文字や絵など、視覚的に表現するといった感じでしょうか。日本語の表だと実現しちゃってそうですがどっちだろう。叶いそうなものなら実行しちゃってもいいのかな。
メリット:目標や希望がより具体的に、より鮮明になる=行動しやすくなる
デメリット:ただの妄想やんと考えてしまったら効果が激減しそうです。
お勧めする人:目標や欲求がぼんやりしていて近づけない人
お勧めしない人:わからない。
個人的には、目標ノートとかマインドマップのようなものをつくるんだとおもってます。「おうどんたべたい」という欲求があるとしたら、具体的に「お昼になったらXXにいってXXXうどんを食べる」というとこまで決める。そうすると漠然と食べたいなーと思うだけよりも行動しやすくなりますよね。
「お金持ちになりたい」よりも具体的にXXXX万円資産を作ると言い変えるだけでも違うはずです。
20、アファメーションを張り出す Post affirmations on a mirror
そのままですね。前向きな言葉や宣言を紙に書いて張っておくだけ。
原文はなぜ「鏡に」と指定されているのかと一瞬謎でしたが、毎日見るからというのと自分に向かって前向きな言葉をかけるためでしょうね。これ16(アファメーションをする)と一緒でいいのでは。どうしても100項目にしたかったのでしょうか。
メリット:毎日目にするから続けやすくなる
デメリット:鬱陶しく思う人もいるかも
お勧めする人:わからない。
お勧めしない人:壁などに掲示物や文字が書いてあるものを貼りたくない人
21、パズルやゲームを楽しむ Work a puzzle/game
単純作業で気分転換するような感じでしょうか。何もしたくないとか気を紛らわしたいときに単純な操作のパズルゲームをするととっても気が楽になりますよね。先月は大変お世話になりました。
個人的にマッチスリー系のパズルのほどほどの面を適当にぽちぽちするとかなりいいです。8月の落ち込み直後はやりすぎてちょっと肩が痛かったです。
メリット:気がまぎれる
デメリット:やりすぎるかも
お勧めする人:パズルやゲームがほどほどに好きな人
お勧めしない人:好きでやり込み過ぎる人、嫌いで楽しめない人
次回はCreative Strategies(22~34)を見ていきましょう。